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2型糖尿病とは

2型糖尿病とは

2型糖尿病は、血糖値が高い状態が続く病気です。
食事でとった糖は、インスリンというホルモンの働きによって細胞に取り込まれますが、2型糖尿病ではこの働きが弱くなったり(インスリン抵抗性)、インスリンの分泌が足りなくなったりして、血糖が下がりにくくなります

2型糖尿病は、生活習慣だけで起こる病気ではありません。
体質(遺伝的ななりやすさ)に、体重増加、運動不足、加齢、睡眠不足、食生活の乱れなどが重なって発症します。

糖尿病は珍しい病気ではありません

糖尿病はとても身近な病気です。厚生労働省の令和6年国民健康・栄養調査では、「糖尿病が強く疑われる者」は約1,100万人と推計されています。

初期には症状がほとんどないことも多く、健診の血液検査で初めて見つかることも少なくありません。
自覚症状がないまま進むことがあるため、早めの発見が大切です。

2型糖尿病の主な症状

初期には無症状のこともありますが、血糖値がかなり高くなると次のような症状が出ることがあります。

  • のどが渇く
  • 水分をよく飲む
  • 尿の回数が増える
  • 体重が減る
  • 疲れやすい
  • 目がかすむ
  • 傷が治りにくい
  • 手足がしびれる
  • 皮膚や陰部の感染症をくり返す

2型糖尿病の診断

糖尿病は、主に血糖値HbA1c(ヘモグロビンA1c)で診断します。
HbA1cは、過去1〜2か月から約3か月の平均的な血糖の状態を反映する指標です。

代表的な糖尿病の診断基準は次の通りです。

  • HbA1c 6.5%以上
  • 空腹時血糖 126 mg/dL以上
  • 75g経口ブドウ糖負荷試験 2時間値 200 mg/dL以上
  • 随時血糖 200 mg/dL以上

ただし、1回の検査だけで決めず、再検査や症状の有無も含めて判断することがあります。
健診で「HbA1cが高い」「血糖が高い」と言われた場合は、放置せず受診しましょう。

2型糖尿病になりやすい方

次のような方は、2型糖尿病のリスクが高くなります。

  • 家族に糖尿病の方がいる
  • 体重が増えている、内臓脂肪が多い
  • 運動不足
  • 40歳以降、とくに中高年
  • 妊娠糖尿病を指摘されたことがある
  • 高血圧、脂質異常症、脂肪肝がある
  • 健診で血糖高値やHbA1c高値を指摘されたことがある

放置するとどうなるの?

高血糖が長く続くと、血管が少しずつ傷つき、全身に合併症が起こりやすくなります。
代表的なのは次の3つです。

1. 目の合併症

糖尿病網膜症が進むと、視力低下失明につながることがあります。

2. 腎臓の合併症

糖尿病関連腎臓病は、たんぱく尿腎機能低下の原因となり、進行すると透析が必要になることがあります。

3. 神経の合併症

手足のしびれ、痛み、感覚低下、足の傷の悪化などにつながります。

さらに、糖尿病は心筋梗塞脳卒中心不全などの心血管病のリスクも高めます。
そのため、糖尿病は「血糖だけ」の病気ではなく、全身の血管を障害する病気として考えることが大切です。

2型糖尿病の治療

治療の目標は、単に血糖値を下げることだけではありません。
合併症を防ぎ、元気に日常生活を送れる状態を長く保つことが大切です。

治療の柱は次の通りです。

1. 食事療法

極端な制限ではなく、続けられる食事が大切です。
食べ過ぎを避け、甘い飲み物や間食を見直し、主食・主菜・副菜のバランスを整えます。
必要に応じて栄養指導を受けると、無理の少ない方法が見つかります。
当院には管理栄養士が在籍しており、きめ細やかな栄養指導が可能です。

2. 運動療法

運動は、血糖改善、体重管理、血圧や脂質の改善にも役立ちます。
「激しい運動を急に始める」より、歩く時間を増やす、階段を使う、続けられる運動を習慣化することが重要です。

3. 薬物療法

食事と運動だけで十分な改善が難しい場合は、飲み薬や注射薬を使います。
近年は、血糖を下げるだけでなく、体重、心臓、腎臓へのメリットも考えて薬を選ぶ時代になっています。
患者さんごとの状態に合わせて治療を調整します。

4. 血圧・コレステロール・体重・禁煙の管理

糖尿病では、血糖だけでなく、血圧、脂質、体重、喫煙も一緒に管理することがとても重要です。
これにより、心筋梗塞や脳卒中などのリスクを下げることにつながります。

治療は「早く始める」ことが大切です

2型糖尿病は、早い段階からきちんと治療することで、将来の合併症リスクを減らせる可能性があります。
「少し高いだけだから様子見」で長く放置するより、早めに生活改善や治療方針を立てることが大切です。

こんなときはご相談ください

  • 健診で血糖値やHbA1cの異常を指摘された
  • のどの渇き、多尿、体重減少がある
  • 家族に糖尿病の方がいて心配
  • 妊娠糖尿病を指摘されたことがある
  • 血圧や脂質異常症、脂肪肝もある
  • 糖尿病と言われたが、何から始めればよいかわからない

2型糖尿病は、早く見つけて、無理なく続けられる治療を始めることが大切です。
健診異常をそのままにせず、気になることがあればご相談ください。

参考文献

  • American Diabetes Association. Standards of Care in Diabetes 2026. Diagnosis and Classification of Diabetes.
  • American Diabetes Association. Standards of Care in Diabetes 2026. Glycemic Goals, Hypoglycemia, and Hyperglycemic Crises.
  • American Diabetes Association. Standards of Care in Diabetes 2026. Pharmacologic Approaches to Glycemic Treatment.
  • National Institute of Diabetes and Digestive and Kidney Diseases (NIDDK). Type 2 Diabetes.
  • NIDDK. Diabetes Tests & Diagnosis.
  • NIDDK. The A1C Test & Diabetes.
  • Centers for Disease Control and Prevention (CDC). Type 2 Diabetes.
  • CDC. Symptoms of Diabetes.
  • 厚生労働省. 令和6年「国民健康・栄養調査」の結果.
  • 日本糖尿病学会. 糖尿病診断基準.

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