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慢性腎臓病(CKD)とは

CKDとは

慢性腎臓病(CKD: Chronic Kidney Disease)は、腎臓の働きの低下尿の異常(特にたんぱく尿)などが、3か月以上続いている状態をいいます。腎臓は、血液をろ過して老廃物や余分な水分を尿として出すだけでなく、血圧の調整、赤血球をつくる働きの補助、骨を保つためのビタミンD活性化など、体にとって大切な役割を担っています。
腎臓の障害が進むと、むくみ、貧血、高血圧、骨の異常、さらには心臓や血管の病気にもつながります。
CKDは、腎臓だけの病気ではなく、全身に関わる病気です。

CKDは珍しい病気ではありません

CKDは決してまれな病気ではありません。初期には自覚症状がほとんどないため、健診や採血・尿検査ではじめて見つかることが少なくありません。
「腎臓が悪いと言われたことはないから大丈夫」と思っていても、尿たんぱくeGFR低下が続いていればCKDの可能性があります。
気づかないうちに進行しうるため、早めの確認と継続的な管理が大切です。

腎臓の働きをみる主な検査

CKDの評価では、主に次の2つが重要です。

1. eGFR

eGFRは、腎臓がどのくらい血液をろ過できているかを示す目安です。採血のクレアチニン値、年齢、性別などから計算されます。
一般に、eGFRが60未満の状態が3か月以上続くとCKDが疑われます。

2. 尿たんぱく・尿アルブミン

尿にたんぱく、特にアルブミンが出ていることは、腎臓の傷みを示す重要なサインです。
eGFRが比較的保たれていても、尿たんぱくや尿アルブミンが持続している場合はCKDにあたることがあります。
尿の異常は、将来の腎機能低下や心血管病のリスクを考えるうえでも重要です。

CKDの原因

CKDの原因はさまざまですが、特に多いのは次のような病気です。

原因によって治療や経過の見方が異なるため、CKDでは「腎機能がどのくらい低いか」だけでなく、何が原因かを見極めることも大切です。
KDIGOガイドラインでもCKDは「原因」「GFR」「尿アルブミン(たんぱく)」で評価することが勧められています。

CKDの進み方

CKDは、eGFRの値と尿たんぱくの程度を組み合わせて重症度を考えます。
一般に、eGFRが低いほど、また尿たんぱくが多いほど将来的に腎不全へ進行するリスクや、心筋梗塞・脳卒中などのリスクが高くなります
つまり、腎臓の病気は腎臓だけの問題ではなく、心臓や血管の健康とも深く関わっています。

CKDの症状

CKDの初期には、ほとんど症状がありません。
進行すると、次のような症状がみられることがあります。

  • むくみ
  • 疲れやすさ
  • 息切れ
  • 血圧が高い
  • 夜間に尿が増える
  • 食欲低下
  • 吐き気
  • かゆみ

ただし、症状が出る頃にはかなり進んでいることもあります。
だからこそ、症状がないうちに見つけることが重要です。

CKDを見つけるきっかけ

CKDは、次のような場面で見つかることが多いです。

  • 健康診断で尿たんぱくを指摘された
  • 採血でクレアチニン高値、eGFR低下を指摘された
  • 糖尿病や高血圧で定期通院中にみつかった
  • 血尿の精査でみつかった
  • むくみや高血圧の精査でみつかった

特に、糖尿病、高血圧、心血管病のある方や、家族に腎臓病の方がいる場合は、定期的な尿検査・採血が大切です。
高リスクの人では、eGFRと尿たんぱくの両方を確認することが推奨されています。

CKDの治療

CKDの治療の目標は、

  1. 腎機能の悪化をできるだけ防ぐこと
  2. 心臓や血管の病気を予防すること

です。

治療は原因や進行度により異なりますが、基本は次の通りです。

原因疾患の治療

糖尿病や高血圧、糸球体腎炎など、原因に応じた治療を行います。

血圧管理

高血圧はCKD進行の大きな要因です。適切な血圧管理はとても重要です。

尿たんぱくを減らす治療

尿たんぱくが多い場合、腎臓を守る薬を使うことがあります。
原因に応じて、RAS阻害薬やSGLT2阻害薬などが重要になる場合があります。

生活習慣の見直し

減塩、禁煙、体重管理、適度な運動は、腎臓にも心血管にも大切です。

食事療法

病状に応じて、塩分・たんぱく質・カリウム・リンなどの調整が必要になることがあります。自己判断ではなく、医師や管理栄養士と相談しながら進めるのが安全です。

CKDと急性腎障害(AKI)の違い

CKDは、腎障害が3か月以上続く慢性的な状態です。
一方、AKI(急性腎障害)は、脱水、感染症、薬剤、尿路閉塞などをきっかけに、数時間から数日の単位で急に腎機能が悪化する状態です。
AKIは改善することもありますが、重症の場合はその後CKDにつながったり、もともとのCKDを悪化させたりすることがあります。
発熱、下痢、嘔吐、食欲不振で水分がとれないときや、新しい薬を始めたあとに尿量低下やだるさがあるときは、早めの受診が重要です。

こんなときは腎臓内科へご相談ください

  • 健診で尿たんぱく、血尿を指摘された
  • eGFR低下、クレアチニン高値を指摘された
  • 糖尿病や高血圧があり、腎臓が心配
  • むくみ、泡立つ尿、血圧上昇がある
  • 腎臓病の家族歴がある
  • 健康診断などで「様子をみましょう」と言われたが不安がある(状況によって自費診療での医療相談やセカンドオピニオン外来での対応となることがございます)

CKDは、早く見つけて、早く対策するほど守れることが多い病気です。
健診異常を放置せず、気になることがあればご相談ください。

参考文献

  • KDIGO 2024 Clinical Practice Guideline for the Evaluation and Management of Chronic Kidney Disease.
  • National Kidney Foundation: CKD classification / stages.

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