おいしくアルコールをいただくには?
桜が満開を迎え、各地で見頃を迎えるようになりました。とは言っても、花冷えの日々が続いておりますが、みなさまいかがお過ごしでしょうか。看護師のやまとです。
春と言えばお花見。ついつい外でいただくお酒の量が増えますよね。適正飲酒の10か条には、「談笑しながら楽しく飲みましょう」とあります。また、「食べながらゆっくりと適量範囲を飲みましょう」ともあります。今回は適量範囲ってどのくらい?をテーマにお伝えしてまいります。
アルコールが及ぼす影響は?
適度の飲酒は、ストレス解消やリラックスの効果をもたらしますが、飲み過ぎは肝臓病や発がんなどにつながります。飲酒に合わせておつまみを食べると血糖値が上がる人がいる一方で、飲酒後には肝臓に負担がかかることから逆に低血糖になることもあります。
アルコール飲料を飲みすぎると、インスリンが十分に働かなくなるインスリン抵抗性の原因になり、糖尿病の管理が乱れ、高血圧や肥満のリスクも上昇します。肝臓病や脳卒中、心臓病、がんなどのリスクも高くなるそうです。
適度な飲酒量って?
糖尿病の方でも、一般的に許される量は1日アルコールとして25g程度まで(日本酒1合、ビール中瓶1本500ml程度)とされています。
休肝日をつくることも大切です。
アルコール飲料の飲みすぎを減らすための対策として、ノンアルコール飲料を利用する方法もあります。アルコール飲料をノンアルコール飲料に「置き換える」ことが、飲酒量の減少につながる、という報告が筑波大学よりなされています。
米国糖尿病学会(ADA)は、「糖尿病とともに生きる人々が安全にお酒を飲むときの方法については、すべての人にあてはまる普遍的なルールがあるわけではありません。"適度な飲酒"についても個別化するべきです」と指摘しています。
また、「アルコールはエンプティカロリーである」という誤解があります。焼酎やウイスキーなどの蒸留酒は、糖質はゼロですが、アルコール自体のカロリーがあることに注意です。アルコールを摂取すると、1~2時間のうちに小腸などで吸収され、肝臓などで分解されます。その中間生成物である酢酸が、筋肉などで最終的に炭酸ガスと水に分解されるときに熱エネルギー(アルコール1g当たり7.1kcal)が放出されるのです。
1日の摂取エネルギー量を含め、主治医に適正な量をぜひ相談ください。
次回はおつまみについて取り上げる予定にしています。