自律神経機能検査(R-R間隔検査)
皆様お久しぶりです。臨床検査技師の福島です。
桜も散り始め、じめじめする梅雨の時期が近づいてまいりましたね。
今回は、R-R間隔検査についてお話しします。
R-R間隔検査とは、自律神経の機能の異常を調べる検査です。
特に糖尿病の3大合併症のひとつである自律神経の機能障害の程度を検査するために多く用いられます。
自律神経とは、胃腸を動かしたり、汗をかいたりなど不随意な機能を制御する神経です。
糖尿病の患者さんではこの自律神経の障害がよくみられることが知られており、そのため立ちくらみ・発汗異常・消化不良・下痢や便秘が起きるといったことが起こってしまいます。
心臓は規則正しく脈を打っていますがこの機能には健康な方でもゆらぎがあり、このゆらぎのことを心拍数変動と呼びます。
心拍数変動は自律神経の障害があると少なくなるため、心電図の検査を利用してこの心拍数変動を測定し自律神経の機能の障害を調べることができます。
この検査がR-R間隔検査(心拍数変動検査)です。
CVRR(心電図R-R間隔変動係数)を算出し、自律神経に関する機能障害の有無を評価します。
検査時間は5分ほどで、ベッドに仰向けになり両手足に電極を装着し検査を行います。
短時間で検査は終了し、痛みはありません。
日常で立ちくらみがする、消化不良がある、下痢や便秘の症状等は、もしかしたら自律神経の機能障害によるものかもしれません。
糖尿病を患っている方はもちろんのこと、これらの症状でお悩みの方はお気軽にご相談ください。