HPVワクチンの無料接種の締め切りが迫っています【1997-2007年度生まれの女性の方】
大雨や雷も挟みつつ、まだまだ暑さが続きそうな日々ですが、みなさまいかがお過ごしでしょうか。
毎日、「早く秋が来ないかなー」と思いながら過ごしている、事務の「もふ」です。
今回は、HPVワクチンのキャッチアップ接種についてお伝えしたいと思います。
HPVワクチンはヒトパピローマウイルス感染症を防ぐワクチンで、一時、不随意運動などワクチンによる副反応が疑われる症状の報道があり、積極的な接種勧奨が控えられていました。
しかし、その後HPVワクチン接種群と非接種群を追跡した名古屋スタディ(Suzuki S, et al: No association between HPV vaccine and reported post-vaccination symptoms in Japanese young women: Results of the Nagoya study. Papillomavirus Research 2018; 5: 96-103.)が実施され、不随意運動などの症状は接種群で増加しないことが確認されました。
そのため、2022年より推奨が再開され、現在は小学校6年~高校1年相当の女子を対象に定期接種が行われています。
今回タイトルになっている、【1997年4月2日~2008年4月1日生まれの女性】は、接種推奨が控えられていた期間に接種の機会を逃している方が多くいると考えられており、2025年3月までは無料で接種が受けられるようになっています(キャッチアップ接種)。
当院では、接種を希望される方には、
2024年9月までに1回目の接種をすることを、強くお奨めしています。
なぜなら、接種と接種の間には最低でも空けなければいけない期間があり、3回接種するには6ヶ月を要します。
1回目の接種が遅れてしまうことで、無料接種の期限内に接種が間に合わなくなると、費用の自己負担が生じてしまいます。
接種が遅れてしまった場合に想定される自己負担は約3〜10万円と高額です。
院内のモニターや掲示板でも周知を進めておりますが、お知り合いの方に該当の年代の方がいらっしゃれば、お知らせいただければと思います。
これからの季節、コロナウイルスやインフルエンザのワクチン接種のスケジュールとの兼ね合いも出てきます。ぜひお早めにご検討いただければ幸いです。
※文章中の図は【厚生労働省「HPVワクチン拠点病院整備事業」横浜市立大学附属市民総合医療センター】チラシより抜粋