血糖自己測定
血糖自己測定(SMBG)とは
血糖自己測定(SMBG:Self Monitoring of Blood Glucose)とは、簡易血糖測定器を用いて患者さんご自身で血糖値を測定することです。
一般的に血糖値の測定は医療機関で採血して測定しますが、簡易血糖測定器を使えばご自宅や外出先など、いつでも"今"の血糖値を知ることができます。
日常の生活のなかでの血糖値を知ることでよりよい血糖コントロールを目指すことができます。
病院やクリニックで行う採血とは違い、簡易血糖測定器では指先からほんの少しの血液を採取して、血糖値を測定することができます。
持ち運びも簡単なサイズのため、ご自宅だけでなくお仕事場でも、お出かけの際にも手軽に測定することが可能です。
血糖自己測定を行うメリット
日常生活の中で、今の血糖値を知ることがなぜ必要なのでしょうか?
例えば、どのような食事を摂ったらどれくらい血糖値が上がるのか、あるいはどのような運動をどれだけ行えばどれだけ血糖値が下がるのか、ということをご自身で確認し、知ることができます。
血糖値を左右するのは食事や運動、薬だけではありません。
その日の体調や心の状態などによっても左右されることがあります。
何らかの原因で低血糖になっている時も、早く気付くことで症状が重篤になる前に対処することが可能です。
日常のどのような行動でご自身の血糖値にどのような影響を及ぼすのかが見えてくることで、血糖コントロールがしやすくなるのです。
注射薬(インスリン製剤やGLP-1受容体作動薬)による治療を行っている患者さんや、妊娠中の糖尿病の患者さんの一部には医療保険が適用されます。
Female suffering from palpitations, cold sweat symptoms
血糖自己測定の注意点
血糖値は測定器や測定環境によっても変わります。
医療機関で測定する数値とも若干の誤差はありますが、刻々と変化する血糖値を把握し、血糖コントロールに役立てるには医療機関の測定だけでなく、血糖自己測定も必要になります。
穿刺する部位について
1回で十分な血液量が確保できる部位は指先です。
指の先端は腹の正面はモノに触れやすく、傷口もふさがりにくいので指の横腹をお勧めします。
毎回、指や部位を変えることで皮膚が固くなるのを防ぎ、穿刺の深さも浅くすることで痛みも抑えられます。
穿刺部位を温めたり、指の付け根から指先に向かってマッサージをしたりすると良いでしょう。
穿刺前の準備
穿刺前はしっかり手洗いをし、消毒後に乾燥させてから穿刺を行いましょう。
果物をむいた後などの手指で血糖測定を行うと、手についた糖分により血糖値が高く表示される恐れがあります。
アルコール消毒だけでは糖分は皮膚に残ってしまいます。
持続血糖測定器について
FreeStyleリブレ®
「点から線へ」
フラッシュグルコースモニタリングとFreeStyleリブレ®という医療機器を使って連続的に血糖値をモニタリングする方法です。
前述した血糖自己測定では、測定する毎に針を刺す必要がありましたが、FreeStyleリブレ®は一度腕にセンサーを張り付けることでお手持ちのスマートフォンや専用のリーダーをセンサーに近づける(かざす)だけで測定が可能になります。
センサーは最大で14日間貼り続けることが可能です。
血糖は1日の間で上がり下がりを繰り返しています。
食べたり運動したりはもちろん、日中や眠っている間にも複雑に変化しています。
こういった血糖の変化をその時の「点」ではなく1日を通して「線」でみることを「血糖トレンド」と言います。
血糖の上がり方、下がり方は糖質の量だけでなく食事に含まれる栄養素の種類や量、そのバランスなど内容によって大きく変わります。
また食事を食べる時間や間食のタイミングにも左右されます。
食事による血糖の上がり方、下がり方がわかれば食後の高血糖にも対策を立てやすくなります。
血糖トレンドをみることで、食事の内容を考えたり順番を考えたり工夫ができ、不安で「食べない」ではなく、「どう食べる」にすることが可能です。
また夜間に低血糖を起こしていると、眠りが浅くなる、いやな夢を見るなどの症状が出ることがあります。
睡眠中の低血糖は本人が気づかないことが少なく対処が遅れて重症化する危険性があります。
血糖トレンドを見ることで、気づいていなかった夜間低血糖や血糖の上昇の有無を確認でき、知ることで事前に対応ができるようになります。
インスリン治療を1日に1回以上行っている方は保険適応になります。
保険適応外の方でご興味をお持ちの方、特に食事を見直したい、ダイエットの手助けにしたいなどいらっしゃいましたらスタッフにお声がけください。
料金:リブレセンサー1枚(2週間分)8.800円