糖尿病の食事療法【パート3】
師走に入り朝晩冷え込むようになりました。日中の暖かい時間に公園を歩いたり、夜はクリスマスイルミネーションを楽しんだりと寒いながらもお散歩が楽しみな時期でもありますね。みなさまいかかお過ごしでしょうか。こんにちは看護師のユズです。
食後の血糖上昇をゆるやかにするには
今回は食事の摂り方についてお話ししていきたいと思います。
食事をすると血糖値は上がりますが、食後の血糖値が高い状態が続くと動脈硬化がすすみ脳梗塞や心筋梗塞のリスクが高くなります。
食べる順番を変えるだけで劇的な変化が!
①野菜を先に食べる
野菜の食物繊維により腸からの糖の吸収が緩やかになります。空腹時に野菜を食べておくと食べ過ぎ防止にもつながります。
②肉や魚などのおかずを先に食べる
たんぱく質を先に食べるとインクレチン(血糖値に応じたインスリン分泌を促し、食後の血糖値を低下させるホルモン)の分泌を促します。インクレチンの血中濃度上昇が、胃の運動をゆっくりにしたり、インスリン分泌を促進させることで、食後の血糖上昇をゆるやかにします。
③ゆっくり時間をかけて食事しましょう
食べる順番だけでなく食べる速さも大切です。
できるだけ15~20分以上かけて食べましょう。
最初の5分間はごはんを我慢して
たんぱく質を摂ると、インクレチンの一種であるGLP-1というホルモンが分泌されます。みなさまご存じのとおり“やせホルモン”と言われる物質です。当クリニックでもダイエット外来で使用することがあります。
7月の開院以降、クリニックの紹介に始まり、糖尿病の食事療法までご紹介してきましたが、
今年はこの回までとなります。
寒い日が続きます。みなさまお体に気を付けてお過ごしください。
来年もどうぞよろしくお願いいたします。