糖尿病はどうやって診断されるの?
みなさまこんにちは。看護師の“ユズ”です。いつしか蝉の鳴き声からコオロギの鳴き声に変わり秋らしい気候になってきました。寒暖差のある時期でもあります。体調を崩されませんようお気をつけください。
糖尿病の診断
採血をして血糖の状態をみる検査が中心となり、血糖値やHbA1cなどが糖尿病の診断基準を満たしているかチェックすることで診断します。血糖値の測定は空腹時(朝食前に測定)、随時(食事時間に関係なく測定)、75g OGTT(空腹事に75gのブドウ糖を含む溶液を飲み30分後、1時間後、2時間後に測定)があり、必要に応じてこれらの検査を組み合わせて診断を行います。また、糖尿病と診断されたあとは、病状の把握や治療効果の指標も使われます。
HbA1cはヘモグロビン・エー・ワン・シーと読み、この数値は検査直前の食事摂取やその内容の影響を受けず、過去1~2ヶ月間の平均血糖値を反映します。血糖管理に関する検査の中で一番長い期間の血糖の状況がわかる指標として、合併症の発症や進行の予防の目標値として重視されています。
糖尿病の診断基準
以下の①〜④のいずれかが確認された場合、「糖尿病型」と判定されます。
①早朝空腹時血糖値 126 mg/dL以上
②75OGTTで2時間値200mg/dL以上
③随時血糖値200mg/dL以上
④HbA1c 6.5%以上
2回以上「糖尿病型」を確認できれば糖尿病の診断となります(HbA1cのみの異常では診断できず、糖尿病の疑いとなります)。また、上記①~③のいずれかの血糖異常が確認され、1, 糖尿病特有の症状(口渇、多飲、多尿、体重減少)、2, 糖尿病網膜症、3,HbA1c 6.5%以上、のいずれかが認められた場合は、1回の検査でも糖尿病と診断されます。
糖尿病というほどではないけれど、血糖値はちょっと高い
このような場合、いわゆる「糖尿病予備軍」であり、将来糖尿病になる確率が高く、動脈硬化になりやすいとされているため注意が必要です。
健康診断などで血糖値が高いと指摘されたら放っておかず医療機関を受診しましょう。
食事・運動療法を始め、続けていくことが糖尿病への進展を予防します。
また、定期的に検査を受けて、糖尿病の発症の有無を知るとともに、合併症の発症や進行を予防していきましょう。